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逮捕・勾留されたが夏休み中だったので、学校を休むことはなかった。逮捕されたが勾留されず2日間の欠席で済んだので、家庭の事情ということにしてごまかせた。それなのに・・・報道されてしまったために、学校を退学処分になってしまった!!大学の推薦が決まっていたのに、合格取り消しとされてしまった!! 少年の事件についても報道されるの?名前さえ出さなければ詳細に報道しても問題ないの?報道される場合、されない場合の違いは何?教育や環境次第では、大人に比べて立ち直ることができる可能性が高い少年。報道によって少年の将来が閉ざされるようなことがあってはなりません。では、少年事件の報道について、どこがポイントとなるのか見ていきましょう。

自分の事件は報道されてしまうのか!?

※朝日新聞事件報道小委員会著「事件の取材と報道2012」(朝日新聞出版)を参照しています。同書は、報道機関自らが事件報道の原則について書面で明らかにしたもので、一般に入手できるほぼ唯一といっていい貴重な資料です。本稿は同書を適宜引用することで、マスコミの事件報道の基準を理解する一助にしています。
もちろん一報道機関である朝日新聞社の基準であり、他社の基準は一律に同様ではありません。全国紙で掲載ハードルが低いと言われている新聞も複数あります。

マスコミ報道の仕組み

マスコミ報道の流れはおおむね以下のとおりです

マスコミ報道の流れ

よくある質問Q&A

警察がマスコミに事件については発表することは許されるのでしょうか?

犯罪捜査規範25条(国家公務員会が定める規則)は、「各県警察本部長、捜査本部長またはその指定する者」に対して、事件について報道機関に発表する権限を与えています。
これにより、警察は記者クラブへ事件発表することが許されます。

週刊誌も警察から事件についての情報を得るのでしょうか?

週刊誌を発行する出版社は記者クラブに加盟していません。そのため、警察広報から情報を得ることはできません。
重要事件について週刊誌が情報を得ようとする場合は、まず全国紙記者に取材をすることもあります。週刊誌は全国紙とは異なる基準で掲載を判断するようであって、全国紙が発表を控えた内容についても、週刊誌が取り上げるということもあります。

報道のタイミング

報道されるタイミングとして最も可能性が高いのは逮捕の時です。「●したとして、●署は●日、●を逮捕した。」という文章で始まるもので、「逮捕原稿」と呼ばれます。

マスコミ報道が怖いです。逮捕直後に報道されなければ、安心してもよいのでしょうか?

逮捕時に報道されなければ通常、そのまま報道されないことが多いでしょう。
逮捕直後でなければ事件としての鮮度は落ちてしまいます。しかし、事件関係者が有名人・著名人である場合や、他に重要な事件がなく紙面を割くことができるような場合には、逮捕直後でなくとも例外的に報道されることがあります。
逆に、逮捕時に重要事件として報道されてもその後の事情により続報が報道されなくなる場合もあります。後から被疑者に精神疾患があることが分かった場合などです。
通常は警察発表がニュースソースになります。しかし、記者の知り合いが事件関係者であったり、被害者がマスコミにリークしたりして、逮捕から時間が経ってからマスコミが事件を把握することもあります。その場合に、マスコミが報道価値のある事件と判断すれば、タイミングに関係なく報道されることになります。

成人の場合、原則 実名報道

事件報道は実名が原則とされています

理由① 基本要素

「社会で何が起きているのか」という国民の関心に応えるためには、“いつ” “どこで” “だれが” “なぜ” “どのように” “何をした”という「5W1H」がニュースの基本要素であって欠かすことができません。
社会生活を脅かす犯罪や不正をした犯罪者など、事件の当事者が“だれ”なのかは、何をしたのかという内容とともに最も重要な関心事だとされています。

理由② 真実性の担保

実名は取材の出発点であり、報道の真実性を担保する重要な手掛かりとなります。匿名・若しくは仮名で取材を進めていると、マスコミと取材を受ける側が別の人物を想定して話をしていても気が付かない危険性があります。

理由③ 匿名による混乱防止

匿名報道は、地域社会や特定の人たちの間で「犯人捜し」や「疑心暗鬼」が広がるなどの無用な混乱を招く場合もあります。
インターネットなどの情報が加味されて事実がゆがんだ形で伝わる恐れも生じます。新聞の実名報道は無責任なうわさの独り歩きを是正し、「匿名社会」を回避する一つの方法でもあります。
安否に関する情報を社会に告知する意味もあります。

理由④ 権力監視

報道機関の役割のひとつに、捜査機関などの権力機構の誤りや恣意的な情報隠しがないかをチェックすることがあります。実名報道は、権力を持つ人物が法を適正に執行しているかについて、国民の側からの監視をより容易にするとされています。
だれが逮捕されたか、起訴されたかを実名で伝えることが、容疑者・被告の人権を守ることにもつながるということも実名報道の大義名分です。

「実名」とは

実名報道原則にいう「実名」とは、基本的には本名のことをいいます。
本名は、日本人なら戸籍名、外国人なら外国人登録証やパスポートに記された名前であるのが通常です。

ただ、実際は本名よりも社会に通用する「通名」「通称」で生活・活動している人もいます。
とくに朝鮮半島出身者の場合、歴史的経緯があるので注意が必要です。在日韓国・朝鮮人は、日本社会での差別・偏見のため「在日」であることを知られないように通名で生活してきた人もいまだ少なくありません。

本名だけの表記だと本人とわかりにくい場合には、実態に即した表記を考えるべきとされます。ただし、容疑者・被告人の名前の表記については検討が必要であり、民族差別の問題など、外国人であることや外国出身者であることが犯罪の動機などに深く関係している場合など、「通名(本名)」などと併記したり、本名のみの表記としたりすることがあります。

警察発表について

事件・事故をめぐる各都道府県警察の発表形態も必ずしも一律ではありません。外国人や外国出身者などについて「○○こと××」として、通名・通称「○○」と本名「××」を併記して発表するところもある一方、通名を出さず本名だけを発表するところもあります。

少年の場合、原則 匿名報道

少年事件の報道の原則

少年法61条(記事等の掲載の禁止)
家庭裁判所の審判に付された少年(※1)又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物(※2)に掲載してはならない。

少年事件の場合、事件報道は匿名が原則とされています。
少年法61条に基づき、氏名を公表しないというだけでなく、本人であることが推知されることがないようにとの要請が働きます。

ただし、少年法61条に反した場合であっても、罰則は設けられていません。
しかし、憲法で保障された表現の自由(憲法21条)を、法律で制限する規定は極めてまれでその意味は重いとされます。
日本新聞協会の「少年法61条の取扱い」(1958年)は、少年の氏名、写真などは紙面に掲載すべきでないとの原則を掲げています。

⇒原則匿名での報道とされます

※1 審判前については規定されていませんが、報道機関は規定の趣旨を尊重し、逮捕や補導など最初の時点から匿名報道としています。

※2 「新聞紙その他の出版物」との規定となっておりますが、既定の趣旨を尊要して、テレビ報道についても自主的に控えられているようです。

捜査当局の発表

2005年4月の個人情報保護法全面施行を機に、社会のあらゆる分野で個人情報保護を理由とした匿名化が進んでいます。
捜査当局も、事件・事故などの発表の際、容疑者や被害者らの氏名、住所、職業、学校名などを詳しく公表しない傾向が強まりました。

実名で報じるか否かのメルクマール

実名で報じるか否かは、実名に基づく十分な取材をし、その中で得られた事実関係を踏まえたうえで、報道機関が自主的に決めるとされています。

メルクマールとしては、

  • 関係者の社会的地位・立場
  • 事件・事故の重大性
  • 書かれる側の被る不利益

などを考慮して判断されています。

関係者の社会的地位・立場については次項で説明します。

1.事件・事故の重大性について

「重大な事件」とは
(1)死傷者数の多い事件
(2)社会的な広がりの強い事件
(3)文明的、国際的な広がりのある事件
(4)動機や態様が特異な事件
(5)当事者の属性が注目される事件

連合赤軍事件、地下鉄サリン事件など一連のオウム真理教による事件などは、「歴史的重大事件」として、実名による詳細な報道が求められます。

3.書かれる側の不利益について

「容疑者」として実名報道されることにより、社会から色眼鏡で見られ更生を妨げられる可能性もあります。
たとえ冤罪であったとしても、名誉回復報道に気が付かない世間の目はあたかも「犯罪者」に対するもののようになりますし、冤罪であったと知ってもなお疑念の目を向けられることもあります。

このような不利益を勘案して、単純な万引きなど軽微な犯罪については実名報道が避けられる場合もあります。

もちろん、この利益衡量については報道機関によって判断が異なる場合があります。
たとえば、2001年に成人式が全国的に荒れた際、高松市では市長があいさつしている最中に新成人が壇上に駆け上がって市長へ向けてクラッカーを鳴らし、威力業務妨害容疑で逮捕された事件がありました。
朝日新聞をはじめ、読売、産経は20歳の新成人4人を実名で報道しました。
朝日新聞は新成人としての自覚が問われる悪質な事件だと考えたことによるとのことです。ただし、毎日新聞は匿名とし、社によって判断が分かれました。

報道ルール

少年報道が特別慎重に扱われる理由

少年は成人に比べて未成熟な存在であり、可塑性(少年の持つ、自分の起こした行為の問題点を反省して立ち直っていける柔軟さ)に富んでいると考えられ、教育や環境次第で立ち直れる可能性はより高いと考えられています。

これにより、少年法はその目的を少年の保護・更生としています。

少年の将来の社会復帰のための支障を減らすべく、マスコミ報道について慎重な姿勢が求められます。

少年事件の場合、事件の背景や動機を深く探っていけばいくほど、少年を取り巻く人間関係や育成環境等に目を向けることとなり、少年やその家族、友人・知人らのプライバシーに大きく踏み込んでいかざるをえない傾向があります。
記事では少年を匿名にしていても、取材を通して地域の住民に少年の名が結果として広まってしまうケースもあります。そうはいっても、少年の匿名性を重視しすぎて、取材する側と取材を受ける側が別人を想定しながら情報のやり取りをしてしまうリスクも生じ得ます。

1.犯罪少年・触法少年は匿名とする。発覚時に成年に達していたときや、司法手続の過程で成人に達した場合も同様に扱う。ただし、歴史的重大事件や、逃走中で再び重大犯罪を起こす恐れが強いときは、特例として実名で報じることを検討する。2.少年事件の関係者の住所や発生場所は、少年の特定につながらないよう配慮して表記する。原則として、政令指定市では区名、市部は市名、町村部は郡名までとし、「県東部」などと地域で表現することも検討する。学校がからむ場合、学校を匿名とするかどうかは、事件の社会性や学校側の責任の程度などによって判断する。3.18歳以上の少年の犯罪で死刑が確定する場合には、その段階から被告(死刑囚)を実名に切り替える。必要が応じて、匿名から実名にした「おことわり」を添える。

【朝日新聞社の指針】

例外的に少年事件について実名で報道する場合

少年事件については原則匿名報道とされますが
1.事件の重大性
2.社会的な関心の高さ

により、例外的に実名報道がなされる場合があります。

また、当該少年が18歳に達しているかどうかも判断材料の一つとなります。


日本新聞協会の「少年法61条の取扱い」(1958年)では、
①逃走中で、放火や殺人などの凶悪な犯罪を重ねるおそれが強い場合
②指名手配中の容疑者捜査に協力する場合など、
  少年保護よりも社会的利益の擁護が強く優先する特殊な場合

については、少年の実名、写真の掲載を認めるとします。

○実名報道の例
  • 逃走中で、凶悪犯罪を重ねるおそれが強い場合事件の重大性・緊急性から、社会的利益が少年保護の要請に勝るとされます。
  • 公開捜査の場合指名手配中の容疑者捜査に協力する場合など、社会的利益の擁護が少年保護の要請に勝るとされます。
    (捜査機関は少年法の精神を尊重し、容疑者の公開捜査は原則成人に限っています。しかし、警察庁は2003年に「少年自身の保護と社会的利益との均衡、捜査の必要性等の諸要素を総合的に勘案してその要否を判断し、必要かつ適切と認められる場合には、例外的にこれを行うことが許される」との通達を出し、容疑者が少年か、その可能性のある事件での公開捜査がありうることを明文化しました。その例として、「犯した罪が凶悪であってその手段、方法が特に悪質で再び犯罪を行うおそれが高く、社会的にも大きな不安を与えており、捜査上他にとるべき方法がない場合」を挙げています。)
  • 未成年の芸能人による事件社会的な関心の高さ・影響力の大きさから実名報道とされます。
  • 親が公人・著名人の場合少年犯罪の場合、なぜ事件が起こってしまったか、その経緯等を考えるうえで成育環境・家庭環境は重大な要素となります。親が公人・著名人等公的な存在であれば、子供の育ち方や育て方も社会の正当な関心事となりえます。
    親について実名報道するかどうかは、このような事情や社会の関心とのバランスを検討し、事件の性質、親のかかわりの程度などを慎重に見極めて判断するものとされます。
    ただし、親が記者会見をした場合は、親については基本的に実名報道とされます。
○少年審判の内容と報道

少年法により審判は非公開とされています。そのため、長い間審判内容は被害者にさえ知らされませんでした。
しかし、少年による凶悪事件の発生や公表すべきであるとする世論の高まりにこたえ、1990年代半ばごろから、家庭裁判所が審判の日程や決定の内容について、一部は事実上の公開をするようにかわりました。
公表される決定要旨には、犯行状況や事件にいたる経緯のほか少年の発育歴、家庭環境、学校での行動も友人関係、成績などです。場合によっては、精神病理学的知見などさらに踏み込んだ記載がなされているケースも存在します。

○少年の死刑判決時と報道

少年が犯行当時18歳以上であって、死刑が確定する場合には、原則として、確定時点から実名報道となります。
少年事件を報道とする最大の理由である「本人の更生・社会復帰」への配慮の必要がなくなることが理由です。さらに、国家が合法的に人の命を奪う死刑が誰に対してなされるかは、権力行使の監視という観点から社会に明らかにされるべきだとされています。

参考 実名報道に対する損害賠償請求
神戸市須磨区児童殺害事件

【報道について】
「フォーカス」が少年の顔写真を掲載。→法務省が人権侵害を理由に回収等を勧告

堺市通り魔殺人事件

事件の概要
1998年1月 大阪府堺市において、文化包丁をもった少年が、登校途中の女子高生を刺して重傷を負わせた後、幼稚園の送迎バスを待っていた母子らを襲い、逃げようとして転倒した5歳の幼女に馬乗りになって背中を突き刺して殺害し、さらに娘を守ろうとしておおいかぶさった母親の背中にも包丁を突き立て重傷を負わせた事件。
容疑者として現行犯逮捕されたのは、当時19歳の少年で、シンナー吸引中に幻覚に支配された状態で犯行に及んだものといわれています。

【報道について】
月刊誌「新潮45」は、「ルポルタージュ『幼稚園児』虐殺犯人の起臥」と題する記事を掲載し、そのなかで原告の実名を使用し、その顔写真を掲載。
原告は、発行元の新潮社、「新潮45」の編集者、ルポルタージュの執筆者を被告として、損害賠償等を求める訴訟を提起。

第1審判決(大阪地方裁判所平成11年6月9日)

原告の主張をほぼ認める判断をしました。
制裁的慰謝料の請求と謝罪広告の請求こそ認めませんでしたが、慰謝料200万、弁護士費用50万合わせて250万円の損害賠償を命じました。

控訴審(大阪高等裁判所平成12年2月29日)

大阪高等裁判所は、少年法61条の存在を尊重しつつも、表現行為が社会の正当な関心事であり、かつその表現内容・方法が不当なものでない場合には、その表現行為は違法性を欠き、違法なプライバシー権等の侵害とはならないと判断。

原告側が最高裁判所に上告したが、その後取り下げ。

長良川リンチ殺人事件

事件の概要
大阪事件:1994年、当時18歳であった原告の少年は、当時19歳の別の少年とともに、大阪市の路上を通行中の青年にいいがかりをつけ、たまり場となっていたマンションの一室に連れ込み暴行を加え、殺害し、死体を毛布で包んでガムテープで固定し高知県安芸郡の山中に遺棄。

木曽川事件:原告は、愛知県稲沢市で、いずれも19歳の他の少年とともに青年に暴行を加え、愛知県木曽川祖父江緑地公園駐車場まで連れていってさらに暴行を加え、さらに尾西市の木曽川左岸堤防上で頭部等をカーボンパイプで殴打するなどの暴行を加えて瀕死の重傷を負わせたうえで河川敷にけ落とし、河川敷の雑木林内まで両手足をもってひきずって遺棄して立ち去り、その青年を死亡させて殺害した。

長良川事件:原告は、金品を奪うため、他の少年らと共謀のうえ、三人の青年を自動車に監禁して連れ回し、暴行を加え、そのうち二人については長良川右岸堤防東側河川敷において金属製パイプで頭部等を殴打して死亡させ、もうひとりについてはコンビニの駐車場に駐車中に金属製パイプで頭部等を殴打し頭部外傷等の傷害を与えた。

【報道について】
原告は、逮捕されて、木曽川事件では傷害・殺人、長良川事件では監禁・強盗致傷により名古屋地方裁判所に起訴され、後に大阪事件では、殺人・死体遺棄により大阪地方裁判所に起訴された。
大阪事件が名古屋地方裁判所に移送され、名古屋地方裁判所で審理中であった。
これら一連の事件について、文藝春秋の発行する「週刊文春」は、被害者の親たちの無念さを訴える記事を掲載し、一連の連続強盗殺人事件の「犯人グループの主犯格K」と記載して、犯行の様子を報道(記事1)。
また「週刊文春」は、長良川事件の被害者の両親の思いと法廷の傍聴記等を掲載し、そのなかで「真淵忠良」という仮名を用いて、三人の被告人らの公判での様子や犯行の様子を報道した。そこには、「真淵忠良」の経歴や交友関係等について記述があった(記事2)。
原告は、文藝春秋社を相手取って損害賠償を求めて訴訟を提起。

第1審判決(名古屋地方裁判所平成11年6月30日)

少年の損害賠償を認容。
仮名を用いても本人であることを容易に推知することができるような記事の出版物への掲載は、その者の将来の更生の障害になるから、原則として違法であると判断。その者の保護、将来の更生の観点から事件を起こした本人と推知できるような記事を掲載されない利益よりも、明らかに社会的利益の擁護のほうが強く優先されるなどの特段の事情がない限り、許されないと判断。
本件の場合、仮名は用いられているが、本名と音が類似しており、原告の同一性は隠ぺいされておらず、さらに記事の経歴や交友関係などにより原告と面識のある不特定多数の読者はそれが原告のことであると用意に推知できるとした。社会的利益の擁護が強く優先される特段の事情もなしと判断。
本件記事の掲載は不法行為を構成するとして、慰謝料30万円の損害賠償を命じた。

控訴審(名古屋高等裁判所)

記事1について
一般読者は仮名で表示されている「主犯格K」が原告を指すものだと認識することはできないとして、損害賠償請求を斥けた。

記事2について
原告と面識を有する特定多数の読者ならびに原告が生活基盤としてきた地域社会の不特定多数の読者は、仮名の「真淵忠良」が原告のことを指すことを容易に推知できるものと判断。
そこで、裁判所は、少年法61条に違反して実名等を報道すれば、当該少年に対する人権侵害行為として、ただちに民法709条により不法行為責任を負うと判断し、保護されるべき少年の権利ないし法的利益よりも、明らかに社会的利益を擁護する要請が強く優先されるべきであるなどの特段の事情が存する場合に限って違法性が阻却され、免責されるが、本件については特段の事情がないとして、被告の不法行為責任を認め、30万円の慰謝料支払いを命じた。

文藝春秋側が最高裁判所に上告。

最高裁判決(最高裁判所平成15年3月14日)

被告(文藝春秋)敗訴部分破棄し、差し戻し

差し戻し判決(名古屋高等裁判所平成16年5月12日)

原告の請求を棄却=文藝春秋勝訴

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